個人的2021年ベストアルバム

2021年終わるの早すぎてふざけんなよと一人でキレてますが、今年もベストアルバムが発表される時期になりました。

今年は新譜をなかなか聴けませんでしたが、少ない中で10枚選んでみました。

一応ランキング形式にしていますが、ここに並ぶ10枚は自分がハマった、一聴して衝撃があったものです。

盤を聴いた感想を一言ずつくらい書いていきます。

上半期のベストはこちらです

10位 Snail Mail 「Valentine」

リンジー・ジョーダンのパーソナリティに驚くほど寄ったアルバムだと言うのはわざわざ書くことでもないけれど、明らかに「Lush」に比べて全体的に地味な印象で「ファースト最高」な人には食い足りないアルバムかもしれません。で、その印象は間違っていないと思います。今回は歌い手の情緒不安定さとダイナミクス丸出しの感じが不思議な暗い雰囲気を生んでいる気がするけれど、音自体は開けていて1曲目の「Valentine」のようなキラーチューンも入ってる。アルバムとしてのバランスは妙ですが、はまってしまいました。あと「Madonna」は、2021年のベストトラックを選ぶのであれば絶対に入れたい。

9位 IDLES 「CRAWLER」

あまりこのアルバム年間ベストに選ばれなさそうだなと思って、応援の気持ちで入れました。

前作がチャート1位を獲ったのに、全く媚びる気配のないバンドの姿勢に改めて惚れました。

むしろ、「地下界隈に引き摺り込む」もしくは「地下で鳴ってる音をビッグステージへ持ち上げてやる」という気概に満ちているような気がしました。暴力的で曲線的。挑発的で何故か妙に陶酔性が高い。意味不明なパワーに満ちたアルバム。

8位 Arlo Parks  「Collapsed in Sunbeams」

上半期のベストにも入れましたが、正直あまり嫌いなところが無いです。暗いオルタナティブな音楽だと僕は思っています。

7位 Lana Del Rey 「Chemtrails Over the Country Club」

この人のアルバムは「サッドコア」を演出するためなのか、音の演出やりすぎだと思っていて、2nd以降敬遠してたところはあるんですが、このアルバムはとても良かったです。音は比較的素朴になり、2020年代に出たアルバムとはとても思えないアメリカンフォークな曲群が、ジャケット写真とマッチしています。シンプルにメロディーがとても好み。

6位 Japanese Breakfast Jubilee

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割と上半期に記事書いたので割愛します。下半期も結構聴いてました。

5位 Dry Cleaning  New Long Leg

上半期の時にこのアルバム入れませんでしたが、しぶとく下半期も聴いていましたので、この位置にしました。

変なアルバムだし、変なバンドだけど、完全に成功してるトラックが来たときの無敵感すごいんですよね。ギターフレーズのかっこよさという点では、是非挙げておきたい一枚です。聴くうちにどんどん好きになっていきました。

4位 James Blake 「Friends That Break Your Heart」

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僕はJames Blakeの変態性が何故こんなにポピュラリティを持っているのか、ずっと疑問に思っています。びっくりするくらい暗いし。過去作も聴いていたけど、そこまでハマっていないというか、なかなか追いつくのが大変な音楽の印象があります。そんな僕にもバランス良く聴こえて、なんとか付いていけるアルバムが今作でした。人を招いている制作曲がアルバムの中で特にバランスを取っている印象です。個人的にSZAが好きと言うのも影響しているかもしれません。

3位 Cassandra Jenkins 「An Overview on Phenomenal Nature」

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An Overview on Phenomenal NatureからFirst TakeやDemoバージョンを収録したアルバムはこちら

このアルバムも上半期から引き続き。

向こう何十年の単位で残るべき、「音が美しい」というあやふやな定義への模範解答だと思っています。

2位 Erika de Casier Sensational

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このアルバムは上半期の時に、圏外だけどこれも良かった〜っていう中に入れました。ただ、下半期にも引き続き聴いていて、再生数で見ると今年一番聴いてるアルバムだったのでここにしました。Arlo Parksもそうでしたが、全体的に一貫した音ではまればいつまででも聴いていられるアルバムだと思います。

「Better Than That」「Busy」などのボーカルが作るリズムとトラックが相関して気持ちよく乗れる曲が個人的には最高です。

1位 GRAPEVINE 新しい果実

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個人的なことですが、GRAPEVINEが新譜出したら1位以外に置くところがないです。

それくらいもう無条件的なファンなんです。何を出してもいいとは勿論言いませんが、近年出た中でもこのアルバムは素晴らしかったと思っています。GRAPEVINEのセルフプロデュースアルバムは、ほんとに外さないというか、信頼感がすごいです。

僕はGRAPEVINEが普遍的な音楽を目指すバンドだと思っていましたし、田中さんは過去のインタビューで「自分たちのやっていることは王道だと思っている」と言っています。しかし日本という国はシーン自体に独自性があって、他国の潮流とびっくりする程干渉しないという意味不明な音楽文化があるので、GRAPEVINEのやっていることが「浮いて」見えるのではないかなと勝手に思っていました。ただ、いよいよこのアルバムでGRAPEVINEは「浮いた」と思っています。笑 今の立ち位置を示すアルバムとしてもかっこいいの一言です。

LIVE Blu-rayも出ましたね!

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あとがき

上半期の1位が入っていなかったり、色々と動かしましたが、勿論すべて好きなアルバムです。

「Promises」(Floating Points, Pharoah Sanders & The London Symphony Orchestra)も大好きです。

聴いたアルバムが少ないながらも、あまりハズレが無かった印象です。

来年はもう少し健康になって、音楽を聴くのも作るのも沢山できればいいなと思います。

最後まで読んで頂いた方、どうもありがとうございました。

この記事を書いた人

Quilttape名義で宅録制作しています。
使用DAWはLogic Pro。
DTM、音楽制作に関することや、個人の趣味(映画・文学・健康)などについて気ままに書いています。

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