「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ニンフォマニアック」などの問題作しか撮っていないラース・フォン・トリアー監督の2018年作品です。Amazon Prime Videoで見ました。
この映画をまだ見ていない、気になるけれど見ようか悩んでいる人に参考になればと思います。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ニンフォマニアック」の鬼才ラース・フォン・トリアーが、理性と狂気をあわせ持つシリアルキラーの内なる葛藤と欲望を過激描写の連続で描いたサイコスリラー。1970年代、ワシントン州。建築家を夢見るハンサムな独身の技師ジャックは、ある出来事をきっかけに、アートを創作するかのように殺人を繰り返すように。そんな彼が「ジャックの家」を建てるまでの12年間の軌跡を、5つのエピソードを通して描き出す。
殺人鬼ジャックを「クラッシュ」のマット・ディロン、第1の被害者を「キル・ビル」のユマ・サーマン、謎の男バージを「ベルリン・天使の詩」のブルーノ・ガンツがそれぞれ演じる。
カンヌ国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門で上映された際はあまりの過激さに賛否両論を巻き起こし、アメリカでは修正版のみ正式上映が許可されるなど物議を醸した。日本では無修正完全ノーカット版をR18+指定で上映。
映画.comより引用
「ハウス・ジャック・ビルト」DVD/Blu-ray
グロが苦手な人は注意して
まず前提として以下の2つを挙げたいと思います。
- グロいのが苦手
- ラース・フォン・トリアー監督作を見たことが無い
この2つが両方当てはまる人は、悪いこと言いませんので、見るのやめときましょう。
僕もトリアー作品を全て見ている訳ではないですが、ある程度「こんな監督」という認識はありますし、どんな問題を起こしてきたかも知っています。今作の「ハウス・ジャック・ビルト」は、ある程度のトリアー耐性がある方が良いと思います。詳しくはネタバレに近づくので避けますが、ちょっと回り道をして他の作品から見てみるのは如何でしょうか。
胸糞映画しか無いけど・・・
じゃあ、他のトリアー作品でおすすめはあるの?と聞かれたら、それはそれで難しい話です。それはトリアーが胸糞映画しか撮ってないからです。逆に「胸糞映画が見たい!」という変態様は片っ端から見ましょう。どれからでもいいです。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」は有名な鬱映画ですが、他の作品も大体ショッキングな内容ですので、何を見るにも心構えはしておきましょう。監督本人は「ドッグヴィル」が気に入っていると言ってたそうです。限定された舞台装置の中で進んでいく、一風変わった映画と思います。
トリアーは主演の女優さんをとにかくいじめて映画を撮っている人ですので、女性に勧めようとは基本的に僕は思いません。そういった批判も多くあるそうです。そりゃそうだろうなと思います。だって、ひどいもん。
僕自身、トリアー作品のファンではありません。正直、苦手な作品が多いです。ですが、前作の「ニンフォマニアック」がかなり忘れ難い映画体験になったので、今作も上映時に気にはなってました。
今作は時間があるので見ようかな、という感じで見てみましたが、ちょっと今回色んな意味で危険だなと思いました。
【ネタバレ】考察/感想
書くのが面倒で喋ってみました。主に以下の内容を喋っています。
- トリアー作品について
- 今作のあまりにも雑なネタバレ込みあらすじ紹介
- ダンテ「神曲」、ゲーテ「ファウスト」について
- 僕個人の感想(ジャック・ヴァージはトリアー監督そのものであるという話)
- ネタバレ込みであらすじなど大雑把に話しています
- 何故か後ろでカラスが時々鳴いてます
- 雑な編集で聞きづらい所あるかもしれませんがご了承願います
- 何かの暇つぶしにでも、ラジオ感覚で楽しんでいただければ幸いです
ジャックもヴァージもトリアー自身なのでは、ということを主に喋ってます。ヴァージは現れた時に「僕は君とずっと一緒にいた」と言ってますし、単に主になっている人格がジャックだったということだと思っています。トリアー自身も強迫神経症を患っていましたし、インタビューでもジャックというキャラクターに自身が反映されているということを否定していません。
他にも音楽の使い方や、ジャックの殺人はこれまでの様々な殺人鬼からの引用で成り立っているなど細かい話はありますが、ご興味ある方は色々調べてみると面白いかもしれません。読み解きが実はそんなに難しく無い映画だと僕は思ってますし、実際分かりやすい解説はたくさん出てます。好き勝手に書いて喋りましたが、何かの参考になれば幸いです。
ここまで読んでくれた方に感謝します。ありがとうございました。