【REVIEW】『ラブという薬』いとうせいこう・星野概念著

もう我慢を大切にするのはやめよう。怪我をしたら外科へ行くような単純さで、つらいなら精神科へ行こう。患者=いとうせいこう+主治医=星野概念による、対話のカタチをした薬。

Amazon 商品紹介より

『ラブという薬』を読みました。

いとうせいこうはご存知の方も多いと思いますが、星野概念は精神科医の方です。口ロロ(クチロロ)のMCとサポートギターとしてふたりは知り合い、いとうせいこうは星野概念のカウンセリングを受けるようになります。

いとう「星野くんと話していると、自分自身のことも、この社会のことも、どんどんクリアになっていっく感覚があって、それをみんなと共有したかった。あとは、精神医学とかカウンセリングってこんな感じなんだよってことを、世間に分かって欲しかったっていうのもある。」

『ラブという薬』本文.P10より

と、いとうせいこうは冒頭で話しています。

実際に、精神医学について知りたい、カウンセリングを受けようかと思うけど踏みとどまっているような人には、本当によく効く薬のような本だと思います。対談形式で読みやすく、語り口も姿勢もとても優しいです。オオクボリュウさんの挿絵もとても可愛く、挿絵の量も多いから読み進めやすい。敬遠されがちな精神医学に関することも対談の中に織り込まれてて、

  1. 精神科医はどんなことをしてくれるのか
  2. 精神科医と臨床心理士の違い
  3. どんな心理療法があるか
  4. クリニックを選ぶときに注意すること

そんなことが図や表も込みで勉強できます。入り口として最適と思います。

精神科に通うことや、カウンセリングには偏見があると思うと本の中でも話されていて、僕もすごく同意します。

中には「恥ずかしい」と感じている人もいるそうです。

でもこの本は、そうじゃないんだよ、と優しく教えてくれて、障壁を下げてくれます。

やっぱり「辛い」と感じて、体に異常が出るのは変なことなんですよ。「そんな時はプロに頼ればいいじゃん、受診しようという発想になっていいよな」と改めて思いました。

ごくごく個人的な感想

僕自身、今通院している身なので、勉強になったし読んでいて楽しかったです。

僕の場合は体に症状が出て、通院することになりました。ということは、やっぱり手を打つのは遅かったのだと思います。この知識が元々あれば早くから手を打てていた可能性はあったかも、と思うわけです。後悔とまでは言いませんが。

今何か辛いことがあるけど一人で抱え込んでいる人には、気楽な気持ちで読んでみて欲しいです。何か行動が変わるかもしれません。「患者さんのことを色々と考えてくれている人がいる」と思える素敵な本だと思います。

この記事を書いた人

Quilttape名義で宅録制作しています。
使用DAWはLogic Pro。
DTM、音楽制作に関することや、個人の趣味(映画・文学・健康)などについて気ままに書いています。

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