新譜のレビューではなく、個人的に最近好んで聴いているアルバムを3枚ご紹介しようと思います。
Delta Sleep「Spring Island」
とにかくこのアルバムばかりを聴くようになって結構な日が経ちました。
Delta SleepはUKの4ピースマスロックバンド。今作が3枚目のフルアルバムになります。リリースは去年ですが、今年に入ってから聴き始めて、以来ずっと聴いています。
前作も聴いてましたが、とにかく複雑なバンドアンサンブルに目が回っていた記憶がとてもあります。今作も最初はそんな感じかなと思いながら再生しました。
まずびっくりしたのは明解な音とバランス。これのおかげで複雑な曲が格段に聴きやすくなっていると思います。
「The Detail」「View to a Fill」で即やられました。歌がまとまって聴きやすくなっている印象になってかっこいいわぁ。ギターがメインでタッピングや超絶テクで攻めまくるマスロックバンドは数あれど、バンド全体でアレンジをこれでもかと研いでいるのがDelta Sleepの魅力ではないでしょうか。ドラムのキレ、ベースのえぐみ、ギターのアレンジ、それらが合わさったダイナミクス。全部かっこいいです。
TTNG、Tangled Hairあたりが好きならとてもオススメです。エモ/ポストロック/マスロック界隈では相当な名盤だと勝手に思っています。
「The Detail」のライブ映像が公開されていますが、生でプレイしているところを見ると、改めて「とんでもないバンドだ」と思わされます。
僕はバンドの作る「キメ」に最も弱いので、このバンドの作るキメも大好きです。
こういったキメや複雑な曲を打ち込みでやってみようと最近試しているのですが、半泣きになるくらいめんどいです。
Pinegrove「11:11」
米ニュージャージーのインディーロック・バンド Pinegrove、5枚目のフルアルバム。今年の1月リリースされて、Twitterでどなたかが反応しているのをたまたま見かけて聴いてみました。
Pinegrove自体も今回のリリースタイミングで知りましたし、ほぼ前情報なしで聴きました。
かなりフォーク色の強い印象でした。先行公開された「Alaska」もそうですが、アルバム通して聴ける独特なヨレ感(?)のあるボーカルのグッドメロディーに耳を奪われるうち、気がついたらアルバムが終わっていました。
アコースティックかつ、環境の鳴りがかなり含まれた音で、どこで聴いても不思議と落ち着きます。この人たちの部屋で演奏を聴いているような気持ちになる、聴き手を包容するような音がとても好きです。
Bearwear「The Incomplete Circle」
全く知りませんでしたし、たまたま新着で上がっていたタイミングで聴きました。
1音目聴いて「日本の人たちかな」と思いました。そして、日本の人たちでした。英詞ですが。
今作が1stアルバムになるBeawearを調べると、インディー/オルタナティブロックバンドという紹介を読みました。ですが、おそらく本人たちはもっと柔軟な発想で作っていると思いますし、誰かが引いた線を軽々と飛び越えてひとつの作品を作る人たちは不意に現れます。Bearwearもそういった人たちだと思いました。
ビートミュージック的なアプローチも、オルタナも色濃く混ざった「Paper Trail」から「Carry On」の流れもあれば、「New Day」のように先端的なアプローチの曲もあり、とにかく曲幅が広く、聴いていて飽きません。で、これもまたメロディーが良い。
ここに紹介できるほど聴き込んではいないかもしれませんが、少しずつ聴いているアルバムです。邦楽を本当に久しぶりに聴きました。
あとがき
あまり新譜に特化した記事ではありませんが、個人的に好きで聴いているものたちです。
最近は新譜良いのが出過ぎてて、とてもじゃないですが聴き切れません。ですので、個人的に今、熱量高いものを選んで書いてみました。
選ぶ基準もあやふやで、個人的な偏りしか見られませんが、楽しむきっかけとなれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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